1

誰だって、この社会に、この経済状況に
不平不満が山とあり、
何より、自分を高めようと思っても
その道しるべすら見つからなくなってきた。
無事是貴人。
お茶なんぞをしていれば、12月にはこの軸を掛けて
1年を無事に生きてつないできたことが
なんて尊いことか・・・なんていう話がお教室では
よく聞かれる。
でも、そういうことをアタマで覚えてきた時代も
もう終りなのかな。
明日が来ると100%信じられない時代に
なってきた感がある。
その昔の、乱世のように。
本当に、無事であることが、何よりも貴い。。。
北鎌倉、東慶寺。
墓の掃除をして、花を入れた。
何のヒントも、パワーも両親、祖父母から来なかった?が、
夕陽のあたる対面の円覚寺をボーッと眺めていたら、
一番大切なのは、やはり笑顔なんだな・・・と
その柔らかい光景に導かれた。
当たり前のことが当たり前にできる。
これも、貴人なのかもしれない。
人は疲れていると、人にエネルギーを取られることに
過剰に反応する。
本来は、お役に立てればと思っていても
枯渇し、神経過敏の状態には、重くのしかかる。
自然の中に身を置き、そして、あるがままに感じ
陰陽のバランスを整えチャージする。
それが、コミュニケーションの裏にある
自分作りなのかもしれない。
それが、さりげなくできる人も
これからの時代は貴人に価するのかも。
夕陽が山門に消えていく。
無事でいると、また自然の移り変わりが楽しめる。
無事是貴人。
もう、年の瀬。


▲
by nakazawasoju
| 2011-12-30 18:28

「今年のあの花は遅いわね。」
「この花がもう咲いているの?」
我々のアタマの中では、四季がはっきりしていて
暦とのバランスが崩れていなかった。
それが、自分のデータと自然界の移り変わりに
ズレが生じてきたということなのだろう。
草木は自分も生き延びるために
恐らく人間が壊してきた環境のせいもあってか
今の温暖化の環境に適合しようといてるのだろう。
不思議なもので、こちらに悪気がなくても
何だかお花が自分の思い通りに咲き揃わないことが
彼らのせいのような口調になってしまう。
自然界のものは、その摂理に従って
柔軟に対応して生き続けようとしている。
もちろん、場所を移り変われない木々の間には
生き延びるべく、地中で根の行き場の争奪戦が
繰り広げられているのだろうけど。。。
人は、年を重ねると共にどうなっていってるのだろう?
カラダは柔軟性を失うかもしれないけど
気持ちは、受け入れる寛大さと、捨てる勇気のようなものを
常に持っていれば、かたくなにならず柔軟性を持ち続けることが
できるのかな。
北はすでに雪。
東の今日は、最後に向かう紅葉。
早いのか遅いのか自分のデータなどどこかに追いやって
あるがままの情景を楽しみたい。


▲
by nakazawasoju
| 2011-12-12 17:28
1